かつて、芦屋から西宮の海岸は、波静かな大阪湾を望む
約8Kmの湾曲した海岸線が延びていました。
大正時代はじめ頃から海岸周辺はその豊かな自然環境によって
別荘地や保養地として発展し、新開の別荘や避暑地を当て込んだ
貸別荘が立ち並んでいました。

夙川の西に広がる一万坪ほどの丘陵地を香野蔵治氏と
株仲介人・櫨山慶次郎氏は明治40年に遊園地を作り、
二人の創業者の姓から、頭文字を取って「香櫨園」と名づけました。
場所は現在の阪急夙川駅南西一帯で、
公民館が水上に建っている片鉾池に上の写真↓のような
ウォーターシュートや、動物園、博物館、奏楽堂まであり、
今の夙川教会が建つ丘には百畳敷きの旅館までありました。
阪神電鉄は「香櫨園停留所」を設けて入園客の誘致に努め、
物珍しさも手伝ってかたいそう繁盛したようです。
今年で開園100年を迎えます。

阪神間の宅地開発にともなって新しく生まれた心地よい
田園都市生活スタイル「園」のつく地名は、その名残りです。
西宮市内では、いわゆる西宮七園といわれる、
(甲子園・苦楽園・甲陽園・香櫨園・甲東園・昭和園・甲風園)
が開発され、現在も高級住宅地としての名声を維持しています。

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